東京駅構内にて |
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お台場海浜公園駅から再びゆりかもめに乗って、いったん新橋まで戻る。そこか
ら、JRで東京駅まで行く。京成ライナーにしようか迷ったが、結局、東京駅のほ
うが近かったので成田エクスプレスで行く事に決めた。私たちはまず乗車券と指
定席券を買うために、緑の窓口に並んだ。最近は自動券売機でも指定席券は買
えるのだが、この窓口が一番近かったのでここにした。
みどりの窓口 |
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ところで、なんでJRの券売所は「みどりの窓口」と言うんだろう?いつからこの呼
び方が定着したんだろう?国鉄がJRになってからだっけ?・・・と、そんな話はお
いといて、けっこうこの窓口は、並んでいた。ところが、私のすぐ後ろに立って待っ
ていたおばさんが、ず〜んと追い抜かして割り込みをして、窓口まで行ってしまっ
た。いつもならすっごく怒るところなのだが、もしかしたら、すごく急いでいるのかも
しれないと思って、そのおばさんを睨みつけていた。(←やっぱり怒ってる・・)
ところがそのおばさんは駅員に何かを言われて戻って来て、結局また私たちの後
ろに並んだ。しかし私たちの後ろには既に日本人のおじさんと金髪のおばさんが
並んでいて嫌な顔をしてた。5分ほど待って、私たちの順番になり、「今からすぐ
に乗れる成田エクスプレス、大人1枚と子供1枚」と言って購入した。その時もあ
あのおばさんは私の横にベッタリくっついている。ちょっと、今、私が買ってるんだ
から、私の横に来ないでよ〜と言いたかったが放っておいた。というのも、さっき
電車の中で大声で乗客に向かって演説をする女性を見たからである。ゆりかもめ
の車内でも「ミーンミーンミーン」と大声で叫ぶ、山下清のようにランニングに半ズ
ボン姿でリュックを担いだおじさんも見た。あんずが「あの人、なんでミーンミーン
って言ってるの?蝉の真似?してるの?ねえなんで?」と大声で言い、「し〜っ」
と慌ててあんずの口をふさいだのだった。とにかく、言葉がわかるだけに、わけの
けのわからないことを言っている声でも耳入ってきてしまう。これが、インドネシア
語なら意味がわからないんだから、耳にも入ってこない。とりあえず、そのおばさ
んはものすごく急いでいたんだと思い、私たちはさっさと成田エクスプレス乗場へ
行った。列車に乗り込むと私は前回の失敗を教訓に、MDウォークマンを聞かな
いでいた。前回、車内であんずと2人で爆睡して第2ターミナルで降りれず、成田
空港駅まで行ってしまった苦い経験がある。だが、あんずは睡魔に負けて眠って
しまった。目がとろんとなって、一瞬、記憶が飛んでしまった。だけど今回はちゃ
んと第2ターミナル駅で降りたぞ。
無事、下車できた第2ターミナル |
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そこから、リムジンバスに乗って「ホテル日航成田」へ行った。チェックインするとき
に「予約されました本館が、あいにく満室となりましたので、今日は新館のお部屋
をご用意させていただきました」ととても丁寧に言われた。部屋へ行き、いったん
着替えてから夕飯を食べた。あんずが寝た後はネットを繋いで日本最後のメール
などを打っていた。次の日は5時半に起きてビュッフェで朝食を食べ、チェックアウ
トをした。その後、ホテル内のJALのチェックインカウンターへ行った。スーツケー
スはここで預けてしまうので便利だ。手続きの際に、前日、富山空港、及び羽田
空港であった話をして、ここへチケットを届けることと係員に了解済みである旨を伝
えた。それなのに!チケットは届いていないという。しかも元々デリバリーは行って
ないとまで言う。なんで?成田空港じゃなくてホテル日航成田で搭乗手続きをする
からって、言ったじゃん。私が何かを言う前に、JALの職員は電話で何やら問い合
わせを始めた。すると、電話の向こうで何か言われたらしく、「チケットがなくても、
搭乗券を、お渡しできます」と言われてホッとした反面ムッとした。だいたいここに
チケットがないのは、そっちが間違えて切り取ったせいでしょうが!むかつく〜!
搭乗券をもらう際に「お子様のチケットは正規料金で購入されていますので、ラウ
ジをお使いになれます」と言うのだ。「お子様だけですので」と念を押すが、じゃあ
何かい?あんずが1人でラウンジに行って何か飲み物でも飲んでいるのを、私は
部屋の外で待ってるっての?もうちょっと柔軟な対応をしてもいいんじゃないの?
役所じゃあるまいし・・・ブツブツ・・と、最悪な気分で私たちは空港第2ターミナルへ
向かった。朝は通勤ラッシュで道が混雑している上に、渋滞の原因となっている
空港施設内に入る時のセキュリティチェックも受けた。
成田の朝の風物詩 |
セキュリティチェック |
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空港に着くと、すごい人だった。遅い夏休みを今から取る人もいるんだろう。やっ
ぱり先にホテで、チェックインをしておいてよかった。私は前日の夜に書いた手紙
を送るために郵便局へ行こうと思ったが、全然わからなくてインフォメーションでそ
の場所を聞いた。すると到着ロビーにあると言う。おかしいなぁ。以前は出発ロビ
ーにもあったはずなのに。この到着ロビーにある郵便局は、郵便業務のほかにも、
貯金や保険業務も行っている。切手を持っていなかった私は、ちゃんと計ってもら
って切手を購入した。ちなみにインドネシアのポストは青色だ。
赤いポスト |
きつねうどん |
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その後は、雑誌を買ったり、なんとなく衝動的にCDを買ったりして、小腹が空いた
ので甘味喫茶へ行って、あんずは冷やし白玉ぜんざいを食べ、私はきつねうどん
を食べた。これが日本で食べる最後の日本食か・・・などと思ったら、ちょっと感慨
深くなってしまった。山菜が入っているのも日本的。あんずの冷やし白玉ぜんざい
はちょっと甘すぎたけど、美味しかった。じっくり味わって食べていると時間がかな
り過ぎていた。11時20分出発の便なので、10時30分には、出国手続きを行う
ように言われていたのに、もうこの時点で10時20分だった。しかも、出国カウンタ
ーは行列を作っている。急がなきゃ!と思って店の外に出て、「南」の出国カウン
ターへ行ったが、行列はそれほどでもなかった。団体さんはもう出発した後なんだ
ろうか?フライトインフォメーションを確認したら、9時から10時までの間にソウル、
台北、上海、香港、バンコクなどのアジア方面行きの便が集中している。もちろん
仕事の人もいるだろうけど、やっぱり今から旅行に行く人かぁと納得した。
出国手続きに並ぶ人の列 |
北出発 |
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出国審査を終えると今度はデューティーフリーでお買物。今回はなんと!シャネル
のマドモアゼルココを買った。シャネル自体インドネシア国内では買えないし、しか
も、このマドモアゼルココはけっこう好きな香りで、即お買い上げ〜。あんずが「もう
いいじゃん!」と言ったので、コンコースへ向かうことにした。
デューティーフリー |
マドモアゼルココ |
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ゲートへ向かう電車(?)の中で、たまたま隣にいた人が子連れだった。あんずは
その子に話かけた。「どこに行くんですか?」「何歳ですか?」すると、その子のお
母さんが同じように質問をしてきた。「インドネシアに行きます」「6歳です」とあんず
は答えていた。そのお母さんと子供は、イギリスに行くんだとか。私たちと同じで、
ご主人の転勤地へ向かうところだという。あんずがいろんな人に物怖じせずに話
し掛けるおかげで、私には、これまでにいろんな出会いがあった。そして電車が到
着してそのイギリス行きの親子に「お気をつけて〜」と言い、ここで別れた。一期
一会ってこういう時に使う言葉なのかなぁ。それにしても同じ「イ」がつく国に行くの
に方やイギリス、方やインドネシア。こうも違うものか・・・
さて、ジャカルタ行きのJL725便はジャカルタからの到着が遅れているせいで出
発も少し遅れていた。11時20分発が11時35分発に変更されていた。ところが、
その出発ロビーの隣に、キッズルームがあったせいで、あんずも私も遊びながら
待っていた。前回はこんな部屋はなかったのに。でもこれはいいと思う。あんずな
んてずっとゲームの前に座ったままだったもん。私はというと靴を脱いで、マットの
上にじかに座っていた。
ゲームもビデオもあるキッズルーム |
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けれども変更された11時35分になってもまだ手続きが始まらない。いい加減、待
ちくたびれたと思った頃になってようやく始まったのだが、あんずがゲームの前か
ら離れようとしない。いつもなら、すごくせっかちで先へ先へとずんずん進んでいっ
てしまうのに、今回はよかった。結局、乗り込んだのは最後くらいだった。
JL725 |
私の席はどこですか? |
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自分の席へ座り、後は離陸を待つのみだった。飛行機は滑走路まで来たのに、な
かなか離陸しないのである。じーっとその場に20分くらいいただろうか。客室乗務
員からアナウンスがあった。故障箇所が見つかったので、引き返すというのだ。修
理には1時間ほどかかるかもしれないということ。乗客は既に出国してしまってい
るが、もしかしたらロビーに戻れるかもしれないということ。・・・しょうがない。故障
が見つかったなら、徹底的に直してほしい。だって、事故すなわち死を意味してい
るのだから。それ故に乗客は誰もクレームをつけなかった。当たり前だ。命を預け
ているのだから。1時間ほどかかると言った乗務員の説明の後、しばらくそのまま
だった。どうしても携帯電話等で連絡を取りたい人は申し出てというアナウンスが
流れ、数人が立ち上がって前のほうへ歩いて行った。「遅れる」ってどのくらいな
のかなぁ。前日の富山空港からトラブル続きだけど、しょうがない。私は「はぁ〜」
と大きく溜息をついた。すると機長からのアナウンスがあった。「1時間ほどかか
る」と言った修理はもうまもなく終わる」とのことだった。私は無理して急がなくても
いいのにという思いだった。時間がかかってもいいから、丁寧にやってくれればい
いから・・・と思った。すると機体はまた動き始めた。すると窓の外ではテクニカルス
タッフらしき人が2人、飛行機に向かって、手を振っているのが見えた。乗客を安
心させるためのパフォーマンスなのか、それとも、決まりなのかわからないが、あ
あいう姿を見たのは初めてだった。
一番手前の頭は私 |
JL725便の機内 |
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結局、予定より1時間以上遅れた離陸となった。今回の一時帰国はあんずの体調
不良で、一時延期になってしまったが、やっぱり帰ってよかったと思った。それは、
あんずの望郷の念を満足させるものだけではなく、私の思いも満たしてくれた、そ
んな旅となった。たぶんしばらくは日本帰らないつもりでいる。どのくらいの期間に
なるかわからないが、たぶん頑張れると思う。なんてたって、たくさん英気を養って
きたのだから。でも次回の一時帰国の時はどこへ行こうかと、もう楽しみだった。
翼に鶴のマーク |
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