ジョグジャカルタ旅行日記

第3日目(10月14日)

第3日目。朝、ホテルで朝食を食べた後、荷物をまとめて、ロビーへ行き、チェック

アウトをする。この日は昨日行かなかったソロへ行くことになっていた。ソロはジョ

グジャカルタから車で2時間ほど走ったところにある、古い都である。街の中に、王

王宮が2つもあるらしく、それ故に古都らしさを感じる。最初に行ったのは、マンク

ヌガラン王宮である。マンクヌガラン王はオランダ植民地政府の力を借りて、この

ソロを治めていたらしく、街の中にはオランダ統治下時代に使われていた線路が、

そのまま残っている。歴史の重みを感じずにはいられない。


マンクヌガラン王宮 大広間


王宮にはガイドさんがいて、この日は日本語を話せるガイドさんがいなかったので

普通の(?)ガイドさんが案内してくれた。そのガイドさんが話す言葉を、ヤントさん

が聞いて、日本語に訳してくれていた。↑の大広間は毎週木曜日にガムランの演

奏とジャワ舞踊の練習をしているらしい。ちなみに床は大理石であるらしい。この

大広間の奥にジャワの女神様を祀る神殿が部屋は撮影禁止、土足禁止だった。

中にはいろいろな装飾品、貴金属、各国から贈られた品々があった。日本から贈

られたという日本刀があった。贈り主の名前が「宮川静子」となっていて、「なぜ?

女性から日本刀を贈られたんだろう?」と不思議だった。しきりに「誰やねん・・・」

とつぶやく私。


大広間には金色の置物ばかり


中には男性用の貞操帯があった。男性用である。笑ってしまった。出張などに出

かけるときに装着すると聞いて、ますます大笑いしてしまった。写真を撮影できな

かったのが、非常に残念である。(笑)

大広間の横に出ると、庭があった。その庭には二羽鶏はいなくて・・・(さむ)・・・

一羽のインコがいた。このオウム「カ、カ、カ・・・」とずっと「カ」で喋る。というのもイ

ンドネシア語で「カカ」はインコとかオウムという意味なのだ。それで、みんな同じ

ように「カカ」と話し掛けるもんだから、オウム返しで覚えてしまったのだろう。あん

ずは大変気に入ってしまい、ずっと「カ、カ、カ、カ・・・」と話し掛けて喜んでいた。


オウムと会話


庭園にはいろんな南国の花が咲いていた。屋根の軒から垂れ下がるように、咲

いていた白い花を、ガイドさんがちぎってあんずのところに持ってきた。そしておも

むろに、花びらを全部ちぎってあんずに渡して「うさぎよ」と言った。私とあんずは、

「わ〜カワイイ〜♪」と大喜び。ガイドさんに「この花の名前はなんていうの?」と

聞くと「ブンガ・クリンチ(うさぎの花)」と言った・・・そのままやんけ〜!でもこれは

通称であって、正式名称は知らないとのこと。


花弁を全部ちぎると→ こうなる 蓮の花


そして王宮の食堂やパーティールームなどを見学する。実際に使われているそう

で、とくに窓にステンドグラスがあった部屋はすごくきれいだった。しかも天井が

鏡張りだったのだ。すごい!と思ったけど、なんか落ち着かない・・・当たり前だが

自分が動くと天井にうつる自分も動くのだ。


窓に飾ってあるステンドグラス


王宮の見学を終えると、近くにあるアンティーク市場へ行く。「歩いていける距離

なので、歩いて行きましょう」とヤントさんが言った。この「歩いて行ける距離」を、

なかなか歩けずに暮らしているから、辛いのだ。ソロはやっぱり田舎ということも

あって歩けるんだなぁと思った。ただし、この場合、ヤントさんが一緒にいるからだ

ろうけど。歩き始めて思ったのは、人が全然いないということ。確かにこの日は、

めちゃくちゃ暑い日で、日差しがきつかった。ちなみにソロで人々の足となっている

のは「ベチャ」と呼ばれる「輪タク」である。この輪タクって、アジアにはどこへ行っ

てもあるから不思議だ。インドにもタイにもあるし、日本にだってある。


修理中のベチャ ソロの市内


王宮から歩く事5分で、アンティーク市場へ着く。細い路地にいろんな物が処狭し

と売られている。アンティークはあまり興味がないので、とりあえず市場を歩いて

見た。どの店も同じような物を扱っているようだった。ただ、いろいろ見て冷やかし

ているだけでも面白かった。昔の古いアイロンとかが売られていて、アンティークと

ガラクタの境界線って難しいなぁと思った。古くて価値が出てくるまでにはどのくら

いの年月が必要なのだろう。ちなみに↓の赤いお面もかわいいなと思ったけど、

買うには至らないのだ。同じくカエルの銅像も。(笑)


アンティーク市場 赤いお面 カエルの銅像


結局、石を彫って作ったカエルの小さな置物を2つ買った。キレイな翠色が気にい

ったから。欲しいと思ったら、すぐに値段交渉を始めた。あんまり焦らずに少しずつ

自分の値段に近づけていくのがいい。希望金額を思いっきり低く言うと相手は驚く

が、こっちも最初からそんな値段で売ってもらえると思ってない。ある程度値段が

落ち着いてきたら「じゃあ2個買うからもっと安くして」というと更に下げてくれる。

この場合、最初から2個買うのを前提で行き、途中から「2個買うから」と言うのが

望ましい。以上、ちょっとした値引き交渉テクニックでした。(笑)


首飾り 天使の銅像


そしてアンティーク市場から、さっきのマンクヌガラン王宮の駐車場に戻り、昼食

を食べに行くことになった。その途中でソロ川に立ち寄った。ソロ川はインドネシア

では最も長い川らしい。なんと「ブガワン・ソロ(ソロ川)」という歌まであるくらい。

といっても、ここはインドネシア。あまりキレイではない。「川を汚さないように」とか

「ゴミを捨てないで」などという考え方はほとんどないに等しいこの国で、美しい自

然を守る意識を植え付けるのは相当難しいと思われる。地球の温暖化を考えるの

なら、こういう発展途上国のモラルをアップさせることも考えた方がいいんじゃない

かなぁと思う。お世辞にもキレイとはいえないこのソロ川のほとりで遊ぶ、アヒルを

見つけた。なんか生命の力強さを感じてしまった。


アヒルちゃん ソロ川のほとり


私たちがいるところから、緑色の鉄橋が見えた。その鉄橋の線路は今でも使われ

ているらしい。昔は川岸にあった井戸で水を汲んで、その水も運んでいたそうだ。

ただその井戸は今は埋められていた・・・という話を聞いて、実際にその井戸を見に

行ったのだが、まさかこんな大きな井戸だったなんて。これ↓中には土が入って、

完全に埋められていた。その井戸の説明をヤントさんは必死で日本語でしてくれ

ていたのだが、「土(ツチ)」のことを「土地(トチ)」と言っていた。最初のその間違

いに気付かなかった。だってあまりにも堂々と間違うんだもん。


ソロ川にかかる鉄橋 土で埋められた井戸


ソロ川ももっとキレイだったら、川原でお弁当なんていいかもと思っていたら、地元

の人は敷物を敷いて、お弁当を食べていた。家族連れがけっこう多く来ていた。

市民の憩の場なのかもしれない。木陰ではお父さんとお母さんと子供3人が、川

の字になって寝ていた。くつろぐインドネシア人親子に別れを告げ(別に喋ってない

けど)お昼ご飯を食べに行った。ソロのサヒッドホテルの中のレストランだった。ヤ

ントさんもここへ来たのは久しぶりだったのか、まずインフォメーションでレストラン

の場所を聞いて、そっちへ向かった。後を付いていく私たち。ヤントさんがある扉を

バッと開いたら、そこはパーティー会場だった。親族が集まって会食をしているとこ

ろへ間違って入り込んだマヌケな日本人になってしまった。雰囲気的に結婚式の

ようなものではなかったので、ちょっとホッとした。(^_^;)

レストランはそのパーティー会場の隣にあった。パーティーの給仕係の人がレスト

ランの従業員に「この人たち間違ってこっちのパーティールームに来たぞ。お前が

入り口でちゃんとチェックしてないからだぞ」と言っていたのが聞こえた。たぶん、

その人は悪くないと思う。よくわかってないのに、勝手にどんどん歩いていったヤ

ントさんがいけないんだよ。(笑)そのレストランはお昼のランチのコースが3つ用意

されていた。


スープ メインディッシュ ライス


西洋料理、中華料理、インドネシア料理。私は迷わずインドネシア料理を3つと注

文した。夫は西洋料理を食べたがっていたが、「インドネシア料理三昧なのも今日

で最後じゃないの!」と言って注文した。本当はビールを飲みたかったが、この後

また2時間かけてジョグジャに戻ることを考えたら、トイレが心配で飲まなかった。

結局、↓のジュースにしたのだが・・・これ、何のジュースだと思う?トマトジュース

のようなこのどぎつい色。これはこう見えてオレンジジュースなのだ。しかも本当

に絞りたてらしく、果汁がストローに詰まって上手く飲めない。他のお砂糖などの

甘味料を加えていないせいか、青臭い。オレンジというより、ミカンジュースという

感じの味だった。食事はスープは中にポテトチップスが入っているソトアヤム。メイ

ンはチキンの照り焼き、そしてバナナの葉っぱの上に丸く盛られたご飯。そしてア

イスクリーム。どれも美味しかった。とくにチキンの照り焼き。お肉が柔らかくて、ソ

ースがちょうどいい甘辛さで絶品だった。


デザート 飲み物


お腹がいっぱいになったら、ジョグジャに向けて帰ることにした。途中で、どうして

も、私は写真を撮りたかったので、ちょうど田園風景になったところで、「田んぼの

写真が撮りたいので、ちょっと停めて」とお願いした。インドネシアは知っての通り

多毛作だ。1年中暑い気候であるため、稲刈りが終わったらすぐ次の田植えを行

っているので、この写真の様に不思議な光景が見られる。でも田んぼの大きさは

ちゃんと揃えてあり、少し驚いた。もっと形も大きさもバラバラな、バリのライスガー

デンのような田んぼを想像していたからだ。ジャカルタ近郊の田んぼだって全然

形が揃ってない。


整備された田んぼ


そして撮影を終えた車はジョグジャカルタへひた走り、私たちを空港まで送り届け

てくれた。帰りの飛行機は多少遅れたものの、30分ほどの遅れで出発した。無事

ジャカルタへ着いた私たちを迎えに来ているはずの運転手くんが来てなくて、結局

人がごった返す到着ロビーで1時間も待ったのである。よく小学校の遠足の終わり

の言葉で、校長先生が「家に帰るまでが遠足です」と言った言葉を、思い出してい

た。

ジャカルタとは違う、昔、オランダの植民地時代に栄えた古都、そしてプランバナ

ンのヒンズー教遺跡、ボロブドゥールの仏教遺跡、見に行く事ができてよかった。

ずっと行きたいと思っていたから。今度は時間に余裕をもって、もう一度行きたい。

できればサンライズのボロブドゥールを見るために。

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