第1日目。12時25分発のシンガポールエアライン機で、ジャカルタから一旦シン
ガポールへ向かう。なぜならインドネシアからカンボジアへ行く直行便は就航され
ていないからだ。シンガポールエアラインは「SQ」とアルファベット二文字で記さて
いるのに、なぜインドネシアだけ「SIA」なんだろう・・・不思議。それよりも、「SQ」
「Q」はなんだ?と、カンボジアとはなんの関係もないことを思いながら、一路、アジ
アの大都会、シンガポールへ向かう。
SIA155便でシンガポールへ |
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そうそう、SQはなぜか機内のエアコンがものすごい効いている。たぶん世界で一
番寒い飛行機かもしれない。確かに暑い国を本拠地としているのはわかるが、そ
んなに外気温との差をつけないでほしい。体がおかしくなってしまう。そして、私と
あんずはブランケットを借りて、すっぽりと肩からかぶった。ほかにブランケットを、
借りている人は周囲にはいないようだった。みんな寒くないの?そっちのほうが、
不思議だ。
寒いよ〜! |
SQの機内食 |
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機内食を食べ、1時間半でシンガポールに無事到着。シンガポールとインドネシア
間には1時間の時差がある。ここで、時計の針を1時間戻す。チャンギ空港内で、
乗り換えの飛行機の搭乗口の案内板を見て、待ち時間が1時間半ほどあることを
知って、私は免税店へ走った。(笑)今まで何度かこのチャンギ空港で乗り換えを
しているが、いつも時間がぎりぎりなのだ。何度、チャンギ空港の端から端まで、
猛ダッシュしたことか。そんなわけで、こんなにのんびりと免税店を見て回れるの
がうれしくてたまらなかった。が!しかし!私は1分もしないうちに奈落の底に突
き落とされた気分になってしまう。高いのだ!むちゃくちゃ高い!なんでこんなに、
高いねん!こんなんやったらジャカルタで買ったほうが安いやんけ〜となぜか、関
西弁で怒鳴る。(心の中で)この時、私は大きな間違いをしていた。シンガポール
には「シンガポールドル」という通貨単位があることを。値段の表示を「米ドル」と思
って「うわ〜めっちゃ高い〜」と結局、手も足も出ない状態で何も買わずに搭乗口
へ行った。
シルクエアー機 |
シルクエアーの機内 |
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シンガポールからカンボジアの首都、プノンペンまではシルクエアーというシンガ
ポールエアラインの子会社の航空会社の飛行機で行く。私たちが乗ったのはエア
バス320で、真中に通路があり左右に3座席ずつ、合わせて6座席ある。小さい
ながらも、機内は清潔で心地よかった。機内食にビールがついていてよかった。
ガルーダ機だとビールがない場合もある。なんとデザートにアイスクリームまで、
出てきた。どこかの航空会社のアイス最中よりおいしかった。(笑)
シルクエアーの機内食 |
アイスクリーム |
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私たちを乗せたシルクエアーMI608便は約1時間半でカンボジアのプノンペン空
港に着いた。到着して私は驚いた。だってインドネシアの空港より、新しくてきれい
だったから。たぶんつい最近建設されたばかりなのだろう。壁や床の匂いがそう、
物語っていた。到着してからがちょっと大変だったのだ。私たちはカンボジアのビ
ザを取得せずにやって来た。日本国内から来る人はどうか知らないが、インドネシ
アから行く場合は現地に着いて、入国する前に空港でビザを取得する。そのため
に、必要なものはパスポートサイズの写真が1枚と残存期限が6ヶ月以上のパス
ポート、及び現金US$20である。申請書は機内もしくは搭乗手続きをする際に、
入国カードとともに渡される・・・と、旅行会社からもらったビザ取得の手引きを読み
さまざまな書類を機内で書き上げていた。あとは空港で申請するだけだった。
ビザ申請窓口 |
カンボジアのビザ |
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ビザの申請はうまくできた。ちゃんと発行してもらい、お金も払った。そして残すは
入国するだけ。入国カードは夫が機内でまとめて書いてくれていたので安心して
いた。入国管理官のところに行って、パスポートや入国カードを渡すと「NO」と言
われて反対側を指差される。なんで!?入国できないの!?どうして!?ただの
観光客なのに。それとも観光客と偽ったテロリスト風に見えた?さて、なぜ私達は
入国管理官に「NO」と言われてしまったのでしょうか・・・
到着ロビー |
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それはシンガポールのチャンギ空港で搭乗手続きをするときに、渡された出入国
カードが本物ではなくコピーだったのだ。だから書き直せと言われたのだった。な
んだよ〜と文句たらたら書き直しを終え、やっと入国スタンプを押してもらった。入
国管理官はあんずの顔をまじまじとのぞき込むので、あんずはうれしがり、もっと
見せてあげなきゃとサービス精神を発揮して、カウンターに登らんばかりの勢いだ
った。日本なら叱られるとこだが、ここカンボジアでは隣の席の係官もやってきて
あんずを撫でてくれた。私はアジア人のこういう人懐っこさが好きだ。
MI608便でやって来たお客で私たち一家は最後になった。荷物はターンテーブ
ルではなく、無造作に台の上に置かれていた。その後、税関を通り外に出ると、
夫の名前を書いた紙をこちら側に向けて、ニコニコと笑っている男性を見つけた。
ガイドの「???さん」だった。名前を聞いたのだが、難しくて覚えられなかった。
カンボジア人の名前ってなんであんなに難しいんだろう?
夜のプノンペン市内 |
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ガイドさんと共に、カンボジアの現地ツアー会社の車でホテルへ向かう。車に乗っ
て驚いたのが、カンボジアは左ハンドルで車は右側通行だということだ。シンガポ
ールもタイもインドネシアも右ハンドル、左側通行なので、ちょっと意外だった。こ
のことだけでもアメリカナイズされているんだろうか?と思ってしまうのに、カンボ
ジア国内では米ドルがそのまま使える。しかも言葉は英語なのだ。もちろん現地
の人はクメール語などを話すのだが。ちなみにカンボジアの通貨はリエルで滞在
中ほとんど使わなかった。
100リエル≒3円 |
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ホテルにチェックインしてすぐに、レストランへ向かう。カンボジア料理にはほとんど
なんの前知識もないまま、レストランへ挑むことになった。今回、カンボジアに行く
ことにあたって、ジャカルタの紀伊国屋書店でカンボジアの本を探したのだが、結
局、1冊も見つからなかった。「地球の歩き方」もなかったのだ。ベトナムやミャン
マーやラオスはあるのに。なんで?日本人観光客がこんなに増えているのに・・・。
だから、カンボジア料理にはかなりの期待と不安を持っていた。レストランに着い
て、まずその店内の様子に驚いた!店の真中にステージがあって、生バンドがは
いっていて、歌手が歌を歌っている。カラオケではなく、たぶんアマチュアかセミプ
ロという感じの歌手だった。この日、日曜日のせいか、店内はめちゃくちゃお客が
たくさんいた。みんなが食事をしながらステージをほうを見ている。その中を、日本
人観光客が歩いていく。インドネシアならこれだけでジロジロと見られてしまうのに
誰もこっちを見ないのだ。なぜ!?店内が暗いから?
レストランの様子 |
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この写真ではわかりにくいのだが、天井はトタン張り。床は土間みたいで寄せ集
めの材料で作られているという感じ。明らかに日本人は私たち以外いなさそうだ。
テーブルにつくと「飲み物は?」と注文を聞きに来たウェイトレスに「ビール」と言う
や否や、各ビールメーカーのキャンペーンガールみたいな女の子がだーっとテーブ
ルを取り囲んで売り込む。でも何も言わないのだ。ただ指名されるのを待っている
謙虚な姿勢。そんな謙虚な態度では売れないぞと心配してしまうくらい。結局、無
難なアンコールビールを頼んだ。お酒って飲む人がお互い注ぎ合うものだが、ここ
では、私と夫のグラスに注いでくれた。ところがそこへ別のサービスをしてくれるお
姉さんがやってきた。さて、それはどんなサービスでしょうか!?まるでなるほど・
ザ・ワールドのようだが、クイズになるくらい驚いたのだ。それは、ビールの入った
グラスに氷を入れてくれるサービスなのだ。こら〜〜!やめれ〜〜!ビールが薄
くなるやんか!冷たくしてあげようという親切心なのだろう。だけどお願いやめて。
夫のグラスに氷を入れる姿を呆然を見ていた私は、そのお姉さんが私のグラスに
も入れようとした瞬間「NO!」とグラスをふさいだ。お姉さんは不思議そうだった。
そしてむす〜っとして違うテーブルへ行ってしまった。他のテーブルの人は平然と
その氷サービスを受けているので、カンボジアでは当たり前のことなのかもしれな
い。サービスは変わっていたが、食べ物は美味しかった。
タイ料理のように辛いのかと思いきや、全然辛くない。まったりとしたいいお味。あ
んずも美味しいと好評。中華料理に近い感じだった。特にこの日は春巻きが絶品
だった。スープは白身魚が入っていた。まるでしゃぶしゃぶのような鍋だが、これ
はスープなのだ。あとは白いご飯とデザートがついた。ちなみに豚の照り焼きの、
後ろに野菜炒めも写っているのだが、あんずはいたくこれがお気に入りでご飯に
かけて中華丼のような感じで食べていた。食後は寒天を固めたゼリーのような、
杏仁豆腐のようなデザートが出てきた。こんにゃくのような色なのでそのまま突き
刺したが、刺さらないのだ。この小さなフォークでは食べられない。しかも見た目
以上に甘いのに驚いた。結局、このデザートは不評。
デザート |
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カンボジア人のお客さんたちは大きな声で騒ぐことなく、静かに食事をしていたの
は印象的だった。ただ人数が多いので店内はうるさかったけど。食事中、各テー
ブルに花を売りに来たりやおもちゃを売りに来たりする人がいたのだが、この人た
ちも何も言わず、ただ売り物を見せるだけ。「お花いかがですか〜?」とも言わず
ただ「ほれ」と突きつける。物静かなのか、商売っけがないのかわかんないけど。
なんか不思議だった。
MONOROM HOLIDAY
HOTEL |
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お腹いっぱいになった私たちはホテルへ戻り、プノンペンでの最初の1日目を終え
た。
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