ジョグジャカルタ旅行日記

第2日目(10月13日)

第2日目。この日は予定ではジョグジャカルタから車で2時間離れたソロという街

へ行き、ソロにある王宮を見てからボロブドゥール遺跡に行く事になっていたが、

前日の疲れがあって急遽予定変更し、先にボロブドゥール遺跡に行きジョグジャ

カルタへ行くことにした。なぜ急に予定を変更したくなったかというと、宿泊してい

たホテルのプールにどうしても入りたいとあんずが言い出したからだ。それで早め

にホテルに戻って来るようなスケジュールに変更したのだった。ワガママな旅行

者に怒らず(当たり前か)すんなりと変更してくれたガイドのヤントさんに感謝して

一路、ボロブドゥール遺跡へ向かった。しかし、本当はサンセットツアーだったの

で、日没の時間に遺跡を見るのがメインだった。これはちょっと悔いが残った。

ホテルから1時間ほど車で走ると、ようやく遺跡に着いた。車を降りた途端にやっ

て来る、物売りの人。おじさんやおばさんやおねえさん・・・とにかく鬱陶しい!駐

車場から遺跡までの道のり、何人の物売りに声を掛けられた事か。


ボロブドゥール寺院 遠くから見るボロブドゥール


遺跡の看板から先は柵で囲ってある。そう、ここも世界遺産に登録されている。

遠くからその姿を見て、ついに来たわ!と思い、はやる気持ちを抑えつつ、歩いて

行った。それなのに、あんずはどんどん先に歩いていくので、ヤントさんが気を利

かせて、あんずの手を取ってくれた。そこからずっと手を繋いでくれたのだ。よかっ

たわ〜。

ボロブドゥール寺院は自然の丘に安山岩をセメントなどを使わずに、ただ積み重

ねただけである。よくもまぁ、それで1000年以上残っていたと思うが、実際のと

ころは、近くの活火山、ムラピ山の火山灰に埋もれていたらしい。それで残ってい

たのかもしれないが、地震などもあって壊れた部分もたくさんあり、各国の援助

を受けて修復作業を行っているらしい。首のない仏様を見た時は、タイのアユタ

遺跡に通じるものを感じた。


首のない仏様


ボロブドゥールは真上から見ると四角形になっており、回廊で取り囲んである。

回廊を1つ上がり、一番上の大ストゥーパの部分が仏教で言う「極楽浄土」であ

るとされている。だから一番最下部分は「業」である。その最下部分のレリーフに

は、人間の醜い欲が彫られており、人目につかせてはいけないものもあるらしく、

わざと隠されているらしい。今はその一部のみ観光用に見せているが、そのほと

んどがブロックで囲まれている。人間の醜い欲とは「性欲」「食欲」「出世欲」など

だそうだ。


公開されているレリーフ


その説明を聞いて少しずつ回廊を登っていく。第一円壇ストゥーパの前に来ると、

やたら人が増えてきた。元々、この日は土曜日ということもあり、観光客がとても

多いのだが、更に多い。というのも、この上にあるストゥーパの中にある、仏様の

右手の薬指に触れると願い事が叶うという言い伝えがあるらしく、その順番待ち

をしている人でごった返していた。この第一ストゥーパまでは割とギザギザした

感じの作りだったのだが、ここから上は丸みを帯びた作りになる。「業」と「欲」を

捨てて「極楽浄土」に近づくと、人間も丸くなるのだろうか・・・などと思った。


ギザギザした感じ 第一ストゥーパの手前


さていよいよ、触ると願い事が叶うと言われているストゥーパに到着して、早速、

触って見る事にした。男性は右手の薬指ということで、高い位置にあり触りにくい

らしいのだが、女性は足の指なので私は比較的簡単に触れた。しかしあんずは、

手が短いので触れなかったようで、かなりショックだったらしい。それで「今は体

が小さいから届かないけど、もっと大きくなったら届くから。また大きくなったら来

て触ればいいじゃん」と言った。・・・また、来る機会があればだけど・・・(笑)

で、夫はというと、案の定、触れなかったらしい。今のところ、私の願い事だけが

叶うらしい。るん♪


第一ストゥーパ


そして更に上の「極楽浄土」を目指す。ちなみにイスラム教の人も多くここを訪れ

ていて、ほとんどの人が一番頂上を目指すらしい。上に上がるたびにギザギザが

なくなって丸くなるストゥーパ。そして一番上の大ストゥーパにはこの第一ストゥー

パにある格子窓すらなくなる。それが「無の世界」だというそうだ。


大ストゥーパ


で、大ストゥーパのよじ登って記念撮影をしている馬鹿な日本人(笑)がいたので、

私とあんずも真似をしてよじ登り「写して〜」と言うとなぜかすぐ横に来て、わざと

フレームインするインドネシア人の若者グループがいた。「なんで近づいてくるの」

と思いっきり日本語で文句を言って、その場を離れ、別の場所で写真を撮った。

人の記念写真の中に割り込んでくるな!極楽浄土で怒ってはいけませんね。

まだまだ修行がたりんわ・・・(笑)

大ストゥーパからの見晴らしはよかった。周りには何もなく、椰子の木の樹海に

阻まれて、火山灰に隠されていたボロブドゥール寺院は本当に荘厳だった。なん

か仏教ってすごいなぁと思ってしまった。


大ストゥーパからの眺め


ひとしきり、眺めを堪能し、写真も撮り、また狭い階段を一気に下りて外へ出た。

ところがその途中で団体客と遭遇してしまい、私はみんなからはぐれてしまった。

たぶん、この通路を降りたのだと思い、そのまま真っ直ぐに降りた。すると一足先

に地上(?)まで降りていたあんずたちを見つけて階段の横に出て、ゼスチャーで

「そこから写真撮って〜!」と表現して、撮ってもらった↓これ↓。どのくらいボロ

ブドゥールが大きいか想像つくだろうか?


遺跡の中で


そして一番下に下りると、なぜかあんずが駆け寄ってきたので、ちょっと罰当たり

かなと思ったが、こんなことをさせてしまった。ごめんなさい。


狛犬の上で 狛犬


ボロブドゥールを後にして、お昼ご飯を食べに行く途中で、ヤントさんが「1軒、お

土産物屋さんによってもいいですか?」と言うので、行く事にした。ずいぶんと腰

低い言い方だけど、それもそのはず。ボロブドゥールで近寄ってくる物売りを、片

っ端から「いらない」「欲しくない」と言葉でなぎ倒してきたのを見て、「お土産物屋

さんに行ってもいいのかなぁ?」って気分になったんだろう。てなわけで、着いた

バティック屋さん。バティックとはインドネシアのろうけつ染の布のこと。あんまり興

味はないのだが、とりあえず見るだけみることにした。

まず、白い布にえんぴつで模様の下書きをする。その下書きに沿って、溶かした

ろうで染めたくない部分に塗っていく。次に染料で染めた後、ろうを洗い落とせば

染料の部分だけが染まるという仕組みだ。


ろうを塗る作業 一番気に入った作品


布の素材は木綿とシルク、両方あり、シルクは木綿よりその工程が面倒なので、

値段が高いらしい。ちなみに↑の一番気に入った作品はシルクで、すごく高かっ

たので買えなかった。もちろん値段交渉はしたんだけど、そこまでごり押しして、

どうしても欲しいと思えるものでもなかったし・・・ちなみに小さな額縁入りの木綿

のバティックを買った。こっちはホントにただの記念用に。そしたら、他のも値引き

すると店の人は言い始めたけど、もうどうでもよかった。だったら最初からいいな

さいよね〜。(笑)そしてお昼ご飯を食べに行った。その店は、普通のインドネシア

料理のレストランで観光客相手のビュッフェスタイルの店だった。これなら、見て

好きな物を選べるので便利だった。


焼きそば サテ スープ 揚げ物


ちなみに私が飲んだのはメロンジュース・・・激甘ではなかったけど、激マズだっ

た。一緒か・・・デザートにあんずはフルーツを山盛りに取って来てご満悦だった。

何しろ我が家ではあまりフルーツを食べないから。私がフルーツあんまり好きじゃ

ないからだと思う。で、あんずがスイカとパイナップルに突進している時、私は、

ちょっと面白い物を見つけた。それは「亀ゼリー入りフルーツポンチ」!本物の亀

のエキス入りのゼリーはたぶん、コラーゲンたっぷりでお肌にいいんだろうけど、

この店のはただ漢方薬臭いだけで、あまり美味しくなかった。


亀ゼリー入り テンペイ フルーツに夢中


食事が終わった後は、いよいよジョグジャカルタを収めている王様の王宮へ行っ

た。今でも王様は存在しており、この王宮に住んでいらっしゃるとのこと。以前、

このジョグジャカルタへは日本の天皇陛下もおいでになったらしい。外門から入り

会見の間をへて内門から中に入るのだが、この内門の両側には対になった守護

神(ラクササ)が置かれている。向かって左側が良い行いをする守護神で、右側

は悪い行いをするとか・・・やっぱりこれも狛犬のように対になっているのが不思議

だ。


守護神(ラクササ) 内門


王宮内部は写真撮影OKだったのだが、撮影代金を予め払って入場しなければ

ならない。撮影をする時はその時にもらったチケットをカメラにくくりつけてしなけれ

ばならないらしい。内門の中に入るとそれぞれの用途に応じた部屋が展示されて

いた。今でも使うことがあるらしいが、どこも薄汚れていて、掃除してない感じ。

だけどお金はかかっているって感じがした。貧富の差が激しいと言われるのも、

うなづける。床はイタリアの大理石だよ〜と自慢してたけど、あんなに汚れてたら

せっかくのイタリア製がもったいない。でも金ぴかのライオンや天井を見たら、さす

が王様〜と思えるのだった。


ライオンの置物 豪華絢爛


後は王様がいかにして育ってきたかを見る資料館が続いた。王様の持ち物を展

示しているコーナーには、王様のラジオとか王様のカメラとか王様の子供時代の

写真とか、その他いろいろ「王様グッズ」が飾ってあった。中でもおもしろかった

のは、王様の調味料。なぜか「味の素」があって、大爆笑してしまった。ヤントさ

んは、大真面目な顔で「アジノモト、オイシインデス」と言ったので、更に笑った。

王宮の中には、王家の遠縁の人がジャワの民族衣装を着て、働いているのだが

その人たちのうちの1人のおじいさんが、「一緒に写真を撮ってもいいよ」と見学中

の私たちに言ったので、お言葉に甘えて撮らせてもらった。カメラに向かって笑顔

を作っている私に、そのおじいさんは小さな声で「お金くれ」と言った。ヤントさんに

聞こえてはまずいのか・・・私は1000ルピア札を渡してそこから逃げ出した。善意

だと思っていただけに、少し悲しかった。


王様の影絵人形 王様の味の素


王宮訪問も終え、いよいよホテルに帰ることにした。あんずはプールに入りたいと

いうので、夫と早速出かけた。私はこの日の朝、目をつけていたスパへ直行。す

ると、すぐにできると言うので「ボディスクラブ」をしてもらうことにした。そういえば、

前にプーケットでもボディスクラブをしてもらっているような気がするんだけど。ま

いいか・・・とにかく、普段できないことをするのが旅のよさなのだ。スパルームに

通されると、オープンエアな雰囲気にワクワクした。o(^
o^)o マッサージ師さんが、

入ってきて「脱いでください」と言った。私は「全部?」と聞くと「はい、全部」と言い

「これに着替えてください」と紙製のパンツを手渡された。着替えるのはどこで?

と思ったが、何も言わないし、どうやらこの場で着替えるという意味だったようで、

マッサージ師さんの目が気になったけど「ま、いいか」と思って脱いだ。こういう場

面で恥かしがるのは、日本人ならではなのかなぁ?


お風呂付きマッサージルーム 黄色いハイビスカス


ベッドやマッサージオイルに飾られた、黄色いハイビスカスが可愛かった。そうい

う細やかな心遣いがアジア的だなぁと思う。天井の一部が開いているだけで、ず

いぶん、開放感がある。これって不思議だ。日本の家のお風呂でもよく窓を少し

だけ開けて入ったりしていた。外の話し声が聞こえて来たが、あまり気にならなか

ったのは、そこで寝てしまったからだろう。次に気が付いた時は、ターメリック入り

マッサージオイルまみれになっていた。バリでもしたことがあるマンディ・ルルール

というやつだ。体じゅうからボロボロと角質がはがれていくのがわかる。「終わり

ました。どうぞシャワーを浴びてください」と言われて、ベッドから起き上がった時、

ベッドの下にはそりゃもうすごい量の角質が!あまりキレイなものではないので、

写真は遠慮しました。(笑)シャワーを浴びた後は、カメラを持ってウロウロ。ホテル

の横のゴルフ場でゴルフをしている人を遠くから見たり、プールで泳いでいるあん

ずを見に行ったり・・・あ、そうそう。ホテルのビジネスセンターへ行ってメールを書

いたり、日記を書いたりして過ごした。


隣のゴルフ場


晩ご飯をホテル内で食べようと思い、いろいろ調べたら、屋上にもテラス風バーベ

キューコーナーがあることを知り、偵察に行ってみた。が!ただテーブルと椅子が

あるだけで、どうも営業されている感じではなかった。しかし、ちょうど時間はサン

セットタイム。西の空を見ると赤く染まる夕陽が見えた。私が見たいと思っていた

ジョグジャの夕陽だった。これをボロブドゥール遺跡で見られたらよかったのに・・・

と思った。今度もし来ることがあったら、絶対にそうしよう〜!


ジョグジャの夕陽


その日は結局、プールサイドのインドネシア料理のビュッフェでガムラン音楽を聞

きながらの食事となった。お昼に行ったインドネシア料理のレストランは、観光客

向けに味付けが薄味なのだと言う。本当のこの辺りの料理はもっと甘辛いらしい。

だとするとこのホテルの料理もかなり観光客向けに味付けされているのでは、な

いだろうか?だってジャカルタで食べるのとずいぶん味が違うような気がするのは

気のせいだろうか?


タフゴレン? 調味料 バピグリン


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